こんにちは村田です。
ちょっと思うところがあって、今回はライティングの超、超、ちょーー基本的なことについて書いてみます。
仕事がら、文章の添削をすることがあります。外注した記事に不備がないかどうかの確認です。
そのなかで思うのがライティングの力はとても大事だということ。
市販されている本でも、文章力の重要性は解かれていますが、何故かテクニック面ばかりに走っている傾向があると思うんですよね。
確かにそれも重要だとは思いますが、それよりも遥かに大切なことがあると思っています。
それは正しい日本語を使うこと。
PASONAの法則とか、AIDMAの法則とか、そういうんじゃなくて、もっと根本的な日本語力ってことです。
目次
論理的な破綻
論理的な破綻をしている文章ってネット上に多いと思うんです。
昔はもっと酷かったですけど、今でもまだまだあると思います。
論理的な破綻というのは、人に伝わる最低限の文章構成が成り立っていないということです。
以下は、過去に僕が添削した記事の中でもなかなかの破綻っぷりを見せてくれた方の記事です。笑
もちろん、本人からの掲載許可は得ていますのでご心配なく。笑
添削前
今は結婚し二児の母となったAさん、同じく今は結婚し一児の母となったBさん、先日まで噂となっていたCさんなど、誰もが認める美人女優との交際の噂が明るみになっています。
この文章を読んでどのように思いますか?
純粋に読みにくいと感じる人もいれば、あまり違和感を感じない人もいるかもしれません。
しかし、これを以下のように書き換えるだけで、だいぶ読み易くなると思いませんか?
添削後
今は結婚し二児の母となったAさんや、同じく結婚し一児の母となったBさん、そして先日まで噂となっていたCさんなど、誰もが認める美人女優達との交際の噂が取りざたされています。
見て分かる通り、この二つの違いは接続詞です。
接続詞は非常に重要で、適切な場所で適切な接続詞を使っていないとわけのわからない文章になります。
多少堅苦しい話にはなりますが、日本語の接続詞には順接や逆接など、11の接続詞があるといわれています。
以下、それらの一覧とそれぞれの接続詞をあるサイトから引用させていただきました。
これをすべて暗記しろとは言いませんが、文章を書いていく中で、無意識レベルにこれらの接続詞を使えていなければダメだと思います。
もう一例出してみましょう。
こちらは上で紹介した方とは違う方なのですが、同様に読みずらい文章として大幅な添削をさせていただきました。原文は2000文字の文章でしたが、そのなかの一部を抜粋しています。
添削前
お笑いコンビのAさんと言えば、イケメンで、芸能界の中でもグルメで評判であり、ブログや、グルメ本も出しています。高校野球マニア、資格マニアでもあり、非常に多趣味です。
これを添削したのが以下です。
添削後
お笑いコンビのAさんと言えば、イケメンで、芸能界の中でもグルメとして評判です。また、ブログやグルメ本も出しています。これだけでも十分幅広い趣味を持っていますが、高校野球や資格のマニアとしても有名であり、相当多趣味なことが伺えます。
こっちの方は接続し意外にも、いろいろと言葉を補ってはいますが、日本語として自然なのは言うまでもないと思います。
なぜこういった読みにくい文章が多いのか?
これは色んな原因が考えられますが、個人的に一番大きいと思っているのは、単純に書いている数が足らないからだと思っています。
文章を書き終わったら、推敲ということを必ずする癖を付けましょう。
その際には以下の点に注意しながら行うと上達も早いはずです。
- 誤字・脱字
- 語尾の統一や調整
- 接続詞の正しい使い方
- 1分が長くなりすぎて不自然になっていないか
- 文章全体で論理の飛躍や無駄な繰り返しがないか
- 『また』という言葉の乱用
それぞれについて簡単に説明します。
誤字・脱字
これは説明不要でしょう。誤字脱字があったら読みにくいどころか意味不明な文章になってしまいます。
誤字脱字は意味が伝わらないということ意外にも、そのメディアや記事自体の信頼性を損ねてしまいます。
例えば、医療系のサイトの記事が誤字脱字だらけで意味不明な文章だったらどうでしょうか?
医療というのは正確な情報を得たいと思っている人が多い分野でもありますので、信頼性という部分に関してはユーザー側も非常にシビアになっているはずです。
こういうサイトで誤字脱字だらけだったら『このサイト大丈夫?』と思われてしまっても仕方ありませんよね。
もちろん完全に誤字脱字をなくすことは一人で運営しているのであれば限界があるでしょう。このブログの記事も多少はあるはずです。(もちろんないようには気を付けています)
ですが、出来る限りなくすという努力というか心構えは必要です。そのためにも書き終わった後の読み直しや推敲は癖にしましょう。
語尾の統一や調整
語尾というのは文章の最後という意味です。
例えば、直前の文章であれば『です』という部分です。
基本的にネット上にある記事は『ですます調』か『言い切り型』のどちらかで書かれていることが多いです。
ですます調というのはその名の通りこのブログでも使っているような文末表現になります。
一方、言い切り型は『~だ』とか『~である』というものです。教科書とか専門書に多い表現ですね。言い切り型は論理的な文章であれば権威性を与えることができますが、中途半端に使うと上から目線になってしまい、読み手にあまり良い印象を与えません。
もちろんですが、このような文末表現は一度決めたらコロコロと変えてはいけません。
ある記事では『ですます調』、ある記事では『言い切り型』。こういうメディアではダメだということですね。
文末表現はしっかりと統一するようにしましょう。
接続詞の正しい使い方
接続詞の使い方はもっとも多い間違いだと思います。
上でも挙げた表にもあるように、どのような場面でどのような役割をする接続詞なのか?をしっかりと知っておく必要があります。
すべてを知っておくという必要はないので、よく使うと思われるものをいくつかピックアップして正しい使い方ができるようになっておけばOKです。
ちなみに、ブログ記事やサイト記事では使わないような接続詞はどうでもいいです。
例えば、表のなかの順接という欄には『ゆえに』という接続詞があります。
これは意味合いとしては同じ順接の『だから』『それで』と同じ意味ですが、『ゆえに~』であるという表現はブログ、サイトではほとんど使いませんよね。
接続詞続きで1文が長すぎる
1文が長すぎる文章もよくあります。
接続詞を使い過ぎて1文が長くなりすぎ、結果何を言いたいのかが分からない文章です。
これは上の添削例の2つめが該当しますね。
1文のなかに使う接続詞は多くても2つまで、場合によっては3つまでくらいにしておかないと意味不明の文章になります。
文章全体で論理の飛躍や無駄な繰り返しがないか
論理的な飛躍というのは、直前で言っていた内容と直後の文章に相関関係がないような文章をいいます。
例えば、直前では野球の話をしていたのに、直後では仕事の話をしている。
これは極端な例ですが、外注をした際の記事添削などをしていると結構みるので注意が必要です。
一方、無駄な繰り返しというのは、言い方を変えているだけで同じ内容の繰り返しになっているというものです。
文字数増やしなどで多く見られますが、不要な文章は入れないほうがいいです。
1文で意味が通じているものを、わざわざ2文も3文も使って説明する必要はありません。
『また』という言葉の乱用
また、という接続詞を乱用している文章はネット上にも氾濫しています。
『~です。また~~~なので、~~~なのです。また~・・・』
のような文章です。笑
冷静に見てみるとおかしいのが分かりますが、実際に書いているときには分からなくなってしまうものです。
また~という表現を使ったら、次は『このほかに~』などの表現を使ってみるなどの工夫をしていく必要があります。
独りよがりの文章や結論のない文章は読みにくい
上であげたことの他にも、読みにくい文章の典型が独りよがりの文章です。
独りよがりの文章とは、言い方を変えれば自分しか分からないような表現で書いている文章ということです。
自分のなかでは当たり前のことであっても、読み手にとっては当たり前ではないということは往々にしてあります。
文章は誰が読んでも分かるように、敷居を避けて書くことが基本的には重要です。
また、結論のない文章というのもネット上には多いです。
文章はやたらに長いのに、結局何が言いたかったのか分からないといったような文章ですね。
最後の結論やまとめの文章というのは、読者の頭に残りやすいものですのでしっかりと結論が分かるような記事を書かなければなりません。
具体例や例示を挙げることは読者の理解を助ける
文章を書く場合には積極的に具体例を挙げましょう。
これは文章を書くときだけではなく、話す時もまったく同じです。
例えば、この記事で言えば上記で取り上げた添削例なんかが具体例に当てはまります。(←これも例示)
この具体例があるのとないのとでは、読み手側の理解の度合いはだいぶ変わってくると思いませんか?
具体例を上手く使うことができるようになると、分かりやすい文章が書けるだけじゃなく、読んでいて面白い文章が書けるようになります。
分かりやすい文章というのも大切ですが、読んでいて面白い文章というのはそれ以上に重要なことです。ためになる情報があると思っても、面白くなければ人は去っていきます。
教科書の内容は正確ですし、ためになりますが、それ以上にカラフルで分かりやすい参考書などが好まれることを考えてみれば理解しやすいでしょう。
文章に慣れてきたら比喩を使うとより面白い文章になる
より面白い文章を書こうと思うのであれば、比喩を使うこなすことも大切です。
比喩は『~のような』とかいうやつですね。
例えば、『鬼のような形相』とか、『天使のような素肌』とか、そんなやつです。
教科書的な文章から、面白味のある文章にするために重要なひとつのスキルがコレです。
ちなみに、この比喩ですが、実は女性の方が上手い傾向にあるといわれています。
あくまでも統計的な傾向でしかないので、男性でもなれれば上手く使うことは可能ですが、女性の方がイメージをする力が強いということなんでしょうね。