良い文章とか、質の高い記事って何なんでしょうね。
サイトアフィリをやっている人なら、必ず一度はぶち当たる難問だと思います。
ホワイトSEOで記事を大量に用意したり、テキストボリュームを大量にしてロングテールでアクセスを集める。
1つのブログやサイトを、『このジャンルといったらこのサイト!』ってくらいの人気サイトにする。
もしそれが出来たら確かに凄いことだし、金額的にも1サイト100万とか行くのかもしれない。
それじゃあ、いざそういうサイトを作ろうと思うと記事の質っていう命題にぶち当たるんです。
目次
答えは出ないけど、質の良い記事の定義を試行錯誤の中で見つけ出す
僕のサイト作成の戦略としては、まさにこの戦略です。
1つのサイトに最低でも100記事は詰め込み、そのジャンルではこのサイトに勝るサイトはない!と言われるようにサイト作成をしています。
この様なサイトの作り方をしたことがある人は感じたことがあると思いますが、100記事という記事数に捉われすぎるとどうしても1つ1つの記事のクオリティが下がります。
どうしても下がるというか、自分を律して、100記事全部を全身全霊で書くんだ!という気合があればいい話なんでしょうけど、ほとんどの人にはそんな芸当出来ないと思います。
当然僕も無理です。
良い記事とか、クオリティの高い記事ってとても抽象的な表現だと思うんです。
何をもって良い記事とかクオリティが高いっていってるんでしょうか。
この答えを探し続けて早2年。
未だにこれといった答えは見つかっていませんが、現段階で僕が思う質の高い記事の定義です。
- キーワードに適切に応えている
- キーワードの潜在的ニーズまでを満たしている
- 書き手のバックグラウンドが反映されている
- 理念や思想が入っている
- 普通じゃ体験できないことを疑似体験させてくれる
これが正解かどうかは分かりませんが、僕がサイトを作るときに常に意識をしていることです。
キーワードに適切に応えている
まず一つ目はキーワードに適切に応えてあげること。
細かいですが、『答える』では無く『応える』ってところがミソです。
気付いてもらえましたでしょうか?笑
『答える』というと、なんか一問一答みたいな感じがします。
『この疑問に対してはこの答え』みたいな。
でも実際には答えって一つじゃないと思いますし、人それぞれ求めてる答えも違うんだと思います。
例えば、『株 やり方』っていうキーワードがあったとします。
『株 やり方』というキーワードは、恐ろしく抽象的な表現なわけですが、このキーワードで検索してきたユーザに対してドンピシャで適切な答えを返すことはほぼ不可能ではないでしょうか。
もし、仮にこのキーワードで検索してきたユーザ全員に対して1記事で適切な答えを返そうと思ったら、何万文字という文字数が必要になると思います。
何故なら、『株 やり方』って、何をしたいのかが明確ではないからです。
株のやり方を知りたいんだろうなぁということはなんとなく分かりますが、それもなんとなくであって、具体的なことは一切わかりませんよね。
もう少し詳しく言うと、株のやり方って、そもそも取引手法のことを言っているのか、それとも株の始め方(口座の開設方法とか証券会社の使い方など)のことを言っているのかも分かりません。
さらに、取引手法のことを言っているのであったとしても、株の取引手法は無数にあります。
デイトレ、スキャル、スウィング・・・
もっと言えば、このうち、デイトレのことを知りたいのであったとしても、デイトレの中で使われる理論も、また無数に存在するわけです。
このように悩みを細分化していくと、『株 やり方』というキーワードに対して完璧な答えを返そうとした場合には、凄まじいコンテンツ量が必要になってきてしまいます。
今の例では、『株 やり方』という、この上なく抽象的なキーワードだったので凄まじいコンテンツ量が必要だという結論に行きついたのですが、本来であればもっと具体的なキーワードで記事単体を書きますよね。
例えば、『株 やり方 デイトレ』とか、『株 SBI 口座開設方法』とか。
こんな具体的なキーワードであったとしても、それに対する答えはひとつではなく、検索している人の状況によってさまざまなものが考えられます。
だからこそ、『答える』ではなく『応える』なんですね。
キーワードに含まれている疑問だったり不安というのは、要はその言葉を検索した人の不安なわけです。
その人は不安や疑問を解決したくて検索しています。
解決できるものだと期待して検索しています。
だからその期待に応えてあげなきゃいけない。
そういう意味での『応える』です。
キーワードの潜在的ニーズまでを満たしている
これは上に書いた『キーワードに適切に応えている』という条件と類似というか、関連性が深いです。
まず、キーワードには上に書いたように、さまざま悩みや欲求が含まれています。つまりニーズが含まれています。
このニーズを記事の中で満たすことが出来れば、サイト自体の評価も上がりますし、信頼度も上がります。
これが報酬に結びつくと考えることができますね。
ということで、ニーズを満たさなければならないわけですが、このニーズには表面上のニーズと隠れたニーズがあります。
表面上のニーズというのは、キーワードを見て誰もが想像するニーズのことです。
上の『株 やり方』例で言えば、『どのような取引方法があるのか?』とか、『どのように始めればいいのか?』といったようなニーズのことです。
このような表面上のニーズは誰でも思いつくので、キーワードが同じだと記事内容はほぼ同じになります。
勿論、記事の構成とかは違うでしょうが、方向性は同じになりますし、記事の落としどころも同じになるでしょう。
つまり、あまり差別化がされないのですね。
差別化もされないし、なんだか薄っぺらい記事になる。
世の中、なんでもそうですが、誰でも出来ることをやっているだけでは、たいして大きな成果は得られません。
そこで、記事の質を上げるために、隠されたニーズというものを考えます。
この隠されたニーズというのが、いわゆる見出しに書いた潜在的なニーズというものです。
これは、キーワードを見ただけでは一見思いつかないけど、その人の状況だったり人物像をよくよく考えてみると出てくるようなニーズのことです。
例えば、『株 やり方』なら、『奥さんにバレない口座の作り方』などのニーズです。
これ、一見すると『え?』というような内容だと思います。
でも、実際にはそういったニーズは結構あるはずです。
表面上だけを見ると、『株のやり方が知りたいんだなぁ』くらいにしか思いませんが、キーワードを打ち込んだ人の生活スタイルとか、おかれている現在の状況などを思い浮かべることによって潜在的なニーズを見つけることができます。
ちなみに、上に挙げた例では、『30代男性で子供なし。結婚3~5年で夫婦仲は良くも悪くもない。ただし、お金の管理は奥さんで、お小遣い制なので、株はやってみたいけど奥さんにバレるのが心配。そんな中、とりあえず株のやり方を調べてみた。』という状況を想定しました。
一応、分かりやすいように例を挙げましたが、これには正解はないと思っています。
なぜなら、書き手、サイト運営者が思い描いたターゲットの人物像によって、内容は変わってくるからです。
本来ならもっと具体的なキーワードを例に挙げたほうが分かりやすいですし、的確な事例を挙げれるのですが、なんせ一番初めに例に出したのが『株 やり方』だったので理解しにくかったらすみません。
とにかく、潜在的なニーズというのは、検索している本人も気付いていないニーズだったり、『実はこんなことも必要なんですよ』といったような内容のことです。
これは、キーワードに対して深い思考をすることが必要なので、時間は掛かります。
でも、もしキーワードの潜在的ニーズを的確に捉えることが出来たのであれば、その記事ひとつで大きな収益を獲得できるはずです。
内容によっては、記事がソーシャルバズなどを起こしたり、滞在時間が上がることによって、SEO的な面でも大きな効果が得られます。
つまり、潜在的なニーズを満たそうと思って書かれた記事は、すべてを良い方向に転換させてくれる大きな起爆剤になるんです。
初めはうんうん唸りながらやって、時間かかりますが、次第に考えるのが楽しくなってきたらこっちのもんです。
書き手のバックグラウンドが反映されている
記事を外注していない限り書き手は自分自身になるわけですが、この書き手の人生のバックグラウンドが反映されているというのも大きなポイントだと思います。
人生のバックグランドとかいうとかなり大それたように感じますが、別にそんな難しいことではなく、人それぞれが体験してきた経験に基づいて文章を書いていくだけでいいです。
人が違えば感じ方も違いますし、当然、今まで経験してきたことも違います。
そうすれば自分なりの人生観というかバックグラウンドが自然と形成されているわけで、このバックグランドを記事の中に吹き込もうという話です。
抽象的で非常に分かりにくいと思いますので、例をひとつだします。
例えば、ファッションに関するサイトを作っていた場合、その中に投入する記事は当然ファッションに関するものです。
でも、だからといって他のサイトが書いているような一般論的なことを書いたとしても、何も差別化が図れませんし、そこに価値は何も生まれません。
そこでバックグランドを反映させます。
例えば、『女性にモテる男性のコーディネート』ということをテーマにした記事を書く場合には、単にコーディネート方法を列挙するだけでなく、自分の過去の体験などを意図に織り交ぜて書きます。
『今年のトレンドは○○です!このファッションは女性にもウケがよく、清潔感が漂うので、デートには最適なファッションといえるでしょう。過去に著者が、このファッションで合コンに参加した時には、「私そのファッション好き!」と女性の側からセンスを褒められたことがあります。』
みたいな感じで、その著者しか体験していないオリジナルな内容を記事に入れます。
サイトの方向性によっては、記事の中で著者の体験談を語るとブログみたいになるのでイメージと違う!という場合もあると思いますが、その場合は著者の経験として書くのではなく、口コミや第三者的な目線で一般論化すればいいだけです。
そうすれば内容はオリジナルでも、客観的なイメージを崩すことなく記事を書くことができます。
ほとんどの人が経験していないこととか、実際に自分が過去に経験して記憶に残っているようなことを記事に書くと、内容の差別化という以前に読んでいて面白い記事になります。
『人間はストーリー性のあるものが好き』というのは、ライティングの書籍など、あらゆる場所に書かれているので知っている人も多いと思いますが、人間はストーリー性のあるものを読むと自然と引き込まれる傾向にあります。
自分の体験を語るときって、自然とストーリー性のある話になりますので、こういう点から見ても自分の体験を語ることは良いことだと思っています。
理念や思想が入っている
自分で言っておいてなんですが、これは難しいところです。
難しいというのは、理念や思想を入れるのが難しいということではなく、状況によっては入れないほうが良い場合があるということです。その状況判断が難しいということです。
例えば、クレジットカードのアフィリエイトをする場合、そのクレジットカードの基本スペックの解説記事に自分の理念や思想はいりません。
というか、逆に入れちゃダメですよね。
アメリカンエキスプレスの基本スペック解説記事に、
『年会費は12,000円だけど、私はこの年会費が高いと思います!そもそも、アメックスは旅行系のサービスしか充実していないのだから、年会費はもっと抑えるべきであって・・・』
とか、そんなこと書かれてもユーザは迷惑なだけです。一部のニッチな層にはうけるかもですけど。笑
基本的に、クレカの基本スペックのような客観性の高い記事というものには、主観的な理念や思想は排除すべきなんですね。
逆に、今読んでいるこのブログ記事のような、いわゆるコラム系の記事には理念や思想はバンバン入れなければなりません。
サイトの差別化は色々な方法がありますが、文章やコンテンツの内容で差別化できるのが最も理想的な形です。
それを考えれば、多少無理があっても、強烈な個性は出していった方がいいということになります。
むしろ、強烈すぎるくらいの方が、初めて訪れた人に対して刺さる文章が書けますし、そういった理念を全体にちりばめることで固定の読者を確保することが出来るようになります。
体験できないことを疑似体験させてくれる
記事を読んでいて楽しいなぁとか、ついついサイト・ブログ内の記事を読みこんでしまうなぁと感じた瞬間を思い返してみると、恐らく共通しているのが『疑似体験させてくれる内容』であることだと思います。
人間は誰しも1日24時間しかありませんし、体もひとつなので、体験できることは物理的に限られています。
だからこそ、実際に自分が体験していないことや、出来ないことを疑似体験させてくれるような内容には価値があるわけです。
また、それを体験するために大きなお金が掛かったり、お金は掛からなくても購入して失敗したら嫌だなという気持ちを払拭してくれるような記事も価値がありますよね。
これも『もし自分が体験したらどうなるのか?』とか『もし自分がやったらどうなるのか?』ということを疑似体験させてくれるコンテンツだといえます。
このようなコンテンツは、アフィリエイトの世界で言えばレビュー記事になるわけですが、そのレビュー記事にもクオリティに差があります。
『これ本当に体験してるのかな?』というように、疑問が湧いてくる信憑性の低い記事もあれば、無意識のうちに自分が体験したらどうなるのか?ということを頭で思い描きながら夢中になって読んでしまうような記事もあります。
そのような記事にするためには、画像を使ったり、文章を工夫したり、体験した人しか知りえない内容を書いたりなど、さまざまな方法があると思います。
人が文章を読むときって、必ず頭の中で何かを思い描きながら読んでいます。
これは小説を読んでいるときなんかを思い浮かべてもらえば分かると思いますが、その情景を思い浮かべながら読んでいるはずです。
逆に、読んでいても全く情景が浮かんでこない文章はつまらないですし、そもそも読むのがつらいです。
それだけ、情景が思い浮かぶ、疑似体験させてくれる文章は重要だということです。